iTMS のおそろしさ

songs in graveyardさんがラジオをやっていたので聴いていたけど、中断したのでそのままiTunesで'60sのラジオを聴いていました(not podcast)。ホリーズとか流れだしてきたので思わず自分の持ってるアルバム引っ張り出して聴こうとしたけれどよく考えたらLPなのでセットするの面倒だしそもそも何処にあるかも分からないのでさくっとiTMSしてしまいました。やっぱりワンクリックは最終兵器です。
結局何が言いたいのかと言うとタワーレコードとNapsterの登録定額制ダウンロードサービスについてです。
少し長くて、冗長です。

  • -

正直、iTMSと同等、もしくはそれを上回るインターフェイスがなければ難しいと思うのです。
P2PとかNapsterとかATRACだとか韓国製だとかCD-Rに焼けないとかそんな事を気にするユーザというのは普段Amazonあたりを利用しまくってる人であり、そんなインターネットショッピングに慣れている人はいまさらタワーがどうこうしたからってそのブランドだけでほいほい乗り換えたりするかどうかは疑問です。今あるサービスより早く、安く、買いやすくなければ難しいでしょう。買って、聴いて、焼いてのすべてをiTunes上で、しかもワンクリックで行えるiTMSの優れたインターフェイス以上のものをタワーが準備できるとは到底思えません。僕はMacユーザである以上どうしてもiTMSへの贔屓目は拭えませんが、でもまあこれが普段iPodで散歩やら通勤やらドライブやらに音楽を持ち歩き回っているいちユーザとしての素直な見解です。
むしろタワーにとっては、iTMSだとかiPodを知らない人にどれだけ宣伝できるかというのがポイントになるのではないでしょうか。上記のインタビューでもあえてiPodに触れなかったりアップルをけなしたりしているのは彼らなりのそういうマニフェストだと僕は受け取りました。
余談ですが、「アップルには音楽市場を育てる姿勢が見られない〜」云々はまったくのお門違いだと僕は思います。アップルは音楽販売・流通会社ではなくコンピュータ会社なのだから。むしろこうも簡単にビジネスチャンスを横から攫われている自分たちの腰の重さをこそ責めるべきでしょう。iPodiTMS、その発想において一体どちらが卵でどちらがニワトリだったのかは知りませんが、スティーブ・ジョブスの慧眼には敬意を表したいです。
ただ、"近い将来、音楽配信はCDなどのパッケージ販売を駆逐するという極端な見方もあるが、それは違う。両者は必ず共存していく。"この点に関しては同意です。やはり「モノ」としてのCDを欲しがる人はそう簡単にいなくならないでしょう。まあそれすらも現状Amazon以上のサービスを提供できない限りタワーは用無しなんですけど。

あと、タワーレコードにはWEBと店頭との業務の連携とかをもう少しスムーズに行ってもらいたいです。僕が働いていた時からTOWER@JPに関するクレームは直接店舗に寄せられていましたが、「基本的に別管轄」だったので酷く対応し難かったのです。そのあたり、従業員マニュアル教育とかも含めてよろしくお願いします。

結局の所、タワーレコードという組織の力でいかにして宣伝できるか(店頭やTV、音楽誌などのメディアで)というところではないでしょうか。店頭にデジタルジュークボックスを一台置いて、そこにお金払えばパソコン持ってなくても自前の韓国製のプレイヤーに直接曲をダウンロードできるとか。昔任天堂がやってたROM書換サービスみたいなの。