お葬式、しきたり

このような話題を軽々しくWebで公開するというのは甚だ不謹慎ではあるけれど。
このところ親戚関係に不幸が多くて僕も微妙に葬儀慣れしつつあるのですが、どうもこの葬儀のしきたり、作法の違いというものに混乱してしまいます。宗派は勿論の事、地方ごと、部落(差別的な意味ではありません)ごとで微妙にローカライズされているのでややこしい事この上なしです。うちは実家が真言宗なので、浄土真宗などに比べると少し厳格な部分があるのかもしれません。お看気なんてないだろうし。お供え物の数、霊供膳の並べ方ひとつにもかなりのバリエーションがあるようです。
最近ではセレモニーホールで行う方も少なくないでしょうが、うちのような田舎では当家で行う場合も少なくなく、その際に儀式を滞りなく手違いなく行うというのは一種のステータスになっているのです。
たとえばお坊さんをお迎えするにしても玄関からは上げないとか、お出しするお茶は蓋付きの湯呑みで緑茶、お茶菓子は生菓子で二つ、プラスチックの楊枝は使わないとか、お棺を運び出す人の人選(身内は運ばない)、礼場に立つ人選、など、などなど、僕も一回か二回手伝った程度なので偉そうな事は言えませんが、こういったひとつひとつのプロセスにもきちんとした由来があるのでおろそかにはできないそうです。よってこういうことが上手くできないと、「物を知らない人」というレッテルを貼られるのだそうです。
まあ、例えば僕のように、
自分の墓石なんて←こんなものでいいよ、とか、遺体は烏にやってくれとか思ってる人
には興味のない話でしょうし、そうでない方もセレモニーホールで業者任せにしてしまえば良いだけの話なのです。が、もし機会があればよく見ておく事をお薦めします。純粋に"儀式"として見るなら、これほど興味深いものはないと僕は思いました。おそらく民俗学関連の本も調べればかなり発行されている事でしょう。
うちの親戚の人は大抵、光明真言を当然のように諳んじるのです。もう慣れましたが、最初はカルチャーショックでした。